住宅のBELS(ベルス)評価とは

「BELS」とは「Building-Housing Energy-efficiency Labeling System」の略称で、

建築物省エネ法第7条に基づき建築物の省エネ性能を表示する第三者認証制度の1つで、

一般社団法人 住宅性能評価・表示協会が運営している評価制度です。

建築物に対する新しい表示制度の1つとして、

省エネ性能の一層の向上を促進する役割が期待されています。

「BELS」は、2014年4月に創設され、

一般社団法人 住宅性能評価・表示協会に登録された登録BELS機関が省エネ性能を客観的に評価し、

一次エネルギー消費量をもとに5段階の星マークで表示しています。


一次エネルギーは火力・水力・太陽光など、自然から得られるエネルギーのことを指します。

一次エネルギーを変換や加工し、都市ガス、電気など

利用しやすい形にしたものが二次エネルギーとなります。

「BELS」は、新築・既存を問わず申請することができ、

申請書や図面・計算書などの設計図書に基づき評価されます。

評価・表示される性能

BELSは、一次エネルギー消費量の基準値からの削減率や基準への適合可否、

性能(BEI)に応じて、5段階の星マークなどで表示されます。


評価に用いられる指標及び手法は、

外皮性能および一次エネルギー消費量によることを基本としているため、

その評価方法は省エネ基準によることとなります。

BELSで評価される性能

①外皮性能(性能基準・仕様基準)
②一次エネルギー消費量(性能基準・仕様基準)

BELSの一次エネルギー消費量は、給湯設備、暖房設備、

冷房設備、換気設備、照明設備が消費するエネルギーを合算して算出します。

設計・基準一次エネルギー消費量には、家電等その他エネルギー消費量は含まれません。

BELSで表示される性能

① BEIに応じた星マーク

建物の省エネ性能を表示するのが★の数です。

BEI値によって5段階で表示されます。


BEIは、「基準一次エネルギー消費量」に対する「設計一次エネルギー消費量」の割合のことで、

BEIの値が小さいほど、省エネルギーです。

BEI : 設計一次エネルギー消費量/基準一次エネルギー消費量

BEI:Building Energy Index BEI=1.0は省エネ基準と同等の水準です。

星マークとBEI値

★★★★★BEI ≦ 0.8
★★★★0.8 < BEI ≦ 0.85
★★★(誘導基準)0.85 < BEI ≦ 0.9
★★(省エネ基準)0.9 < BEI ≦ 1.0
(既存の省エネ基準)1.0 < BEI ≦ 1.1

※星の数に対応するBEI値は住宅用途の数値です
※外皮基準は判断基準に含まれません
※一次エネルギー消費量の仕様基準は★★です

② 基準からの削減率

削減率=(1-BEI)×100で計算されます。

③ 設計一次エネルギー消費量

設計・基準一次エネルギー消費量を表示します。

※家電等その他エネルギー消費量は含まれません。

④ 建築物エネルギー消費性能基準(省エネ基準)への適合可否

一次エネルギー消費量、外皮性能の「建築物エネルギー消費性能基準」への

適合の可否が記載されます。

⑤ UA値またはηAC値

外皮基準においては、住戸部分のUA値またはηAC値が記載されます。

⑥ ZEH、Nearly ZEH、ゼロエネ相当マーク

「ZEHマーク」+「ゼロエネ相当の表示」の住宅が『ZEH住宅』、

「ZEH」マークのみ表示の住宅が『Nearly ZEH住宅』と認定されます。

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