【省エネ計算の料金表】外皮計算+一次エネルギー消費量計算の外注費用


近年、住宅や建築物の省エネルギー性能の向上が強く求められており、「外皮計算」および「一次エネルギー消費量計算」は、省エネ基準への適合性を確認する上で欠かせない手続きとなっています。これらの計算は建築士や設計事務所が対応することもありますが、業務の効率化や専門性の高さから、外部に外注するケースも増えてきました。
本記事では、「外皮性能計算」と「一次エネルギー消費量計算」の基礎知識から、それぞれの外注費用相場、料金体系の内訳、外注先を選ぶ際のポイントまでを詳しく解説します。

外皮計算と一次エネルギー消費量計算とは?

まずは、それぞれの計算が何を目的として行われるのか、簡単に説明します。

外皮性能計算(UA値・ηA値)

外皮性能計算は、住宅などの建築物における外皮(壁・屋根・窓など)の断熱性能を評価する計算です。特に注目されるのが「UA値(外皮平均熱貫流率)」と「ηA値(冷房期の平均日射熱取得率)」です。UA値が低いほど断熱性能が高く、ηA値が低いほど冷房負荷が少ない住宅といえます。

一次エネルギー消費量計算

一次エネルギー消費量計算は、建物の冷暖房、換気、照明、給湯、家電等に使われるエネルギー量を一次エネルギー換算して算出する計算です。住宅性能表示制度や長期優良住宅制度において必要とされる項目です。

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外皮計算+一次エネルギー計算の外注費用の相場

料金は依頼先の業者や対象建物の規模、図面の有無などによって変動しますが、以下が一般的な費用相場の目安です。

建物種別内容費用の目安(税別)
一般的な木造2階建住宅外皮計算のみ約 50,000~80,000円
一般的な木造2階建住宅一次エネ計算のみ約 30,000~70,000円
一般的な木造2階建住宅外皮+一次エネセット約 80,000~150,000円
長期優良住宅対応外皮+一次エネ+申請書作成サポート約 250,000~350,000円
中規模建築物(非住宅)外皮+一次エネ約 15,000円~450,000円

※上記価格はあくまで目安であり、地域や業者によって異なります。

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料金に含まれる主な作業内容

外注費用には、通常以下の作業が含まれています

・図面の読み取り(平面図・立面図・矩計図など)
・外皮面積と開口部の算出
・UA値、ηA値の計算
・設備仕様の確認と一次エネルギー消費量の計算
・根拠資料や報告書の作成
・PDFやExcelでの納品
・修正対応(設計変更に伴う再計算)

代行業者によっては、申請書類への転記や確認申請書の作成補助もオプションや追加料金として提供している場合がありますので事前に確認しましょう。

計算を外注する外注するメリットは?

省エネ計算は専門知識が必要であり、設計変更があれば再計算も発生します。そのため、下記のような理由から外注を選ぶ設計事務所や施工会社も多く存在します。

計算作業の負担軽減と本来の業務に集中できる

省エネ計算は非常に細かい作業が求められます。特に外皮計算では、建物の外壁・屋根・床・開口部ごとの熱貫流率を正確に算出しなければなりません。また、一次エネルギー消費量計算では、給湯や空調設備の仕様によって計算方法が変わるため、専門的な知識と経験が必要です。
これらの作業を設計担当者がすべて対応すると、設計の業務負担が増え、本来の業務である意匠設計や構造設計に集中できなくなる可能性があります。外注することで、計算作業を専門家に任せ、設計業務に専念できるというメリットがあります。

最新の法規制や基準に対応できる

建築業界では、省エネ基準が定期的に改正されます。2021年には住宅の省エネ基準が改正され、2025年4月より一定規模以上の建築物に対して適合義務化が課されることになりました。これにより、外皮性能計算や一次エネルギー消費量計算の重要性がますます高まっています。
しかし、建築士や設計者がこれらの基準を常に把握し、最新の計算方法に対応するのは容易ではありません。外注業者は省エネ計算の専門家であり、最新の法改正にも迅速に対応できるため、制度変更による計算ミスを防ぐことができます。

認定申請時のスムーズな対応

長期優良住宅やBELSなどの認定を取得するためには、省エネ計算の結果などを基に申請書類を作成し、審査機関に提出する必要があります。これらの申請業務には専門的な知識が求められ、誤った計算や記載ミスがあると、申請の手戻りや審査の遅延につながる可能性があります。
外注業者の中には、申請書類の作成支援や、審査機関との調整を行うサービスを提供しているところもあり、スムーズな認定取得が可能になります。

設計変更や修正対応のスピードアップ

建築計画が進行する中で、設計変更は頻繁に発生します。窓のサイズ変更や断熱材の仕様変更など、細かい変更があるたびに外皮計算や一次エネルギー消費量計算をやり直さなければなりません。
専門の外注業者に依頼すれば、設計変更時の再計算や修正がスムーズに行われ、設計スケジュールに影響を与えにくくなります。特に、迅速な納品対応を行っている業者を選ぶことで、急な変更にも柔軟に対応できる点がメリットです。

コストパフォーマンスが高い

一見すると、外注費用は高額に感じるかもしれません。しかし、設計担当者が省エネ計算に費やす時間と労力を考慮すると、外注することで結果的に業務効率が向上し、設計全体のコスト削減につながることが多いです。
また、計算ミスによる手戻りや、認定申請の遅れを防ぐことができるため、長期的に見れば外注費用以上のメリットが得られる場合が多いです。

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外注する際の注意点とチェックポイント

外注を検討する際には、以下の点に注意しましょう。

料金に含まれる内容を確認

「計算のみ」なのか、「申請支援付き」なのかを明確に確認しましょう。また、再計算や修正対応が何回まで無料なのかも重要です。

納期の確認

設計スケジュールに合わせた納品が可能かどうか、柔軟に対応してもらえるかを事前に確認しましょう。

実績と信頼性

過去の実績や、長期優良住宅・ZEHなどの対応経験が豊富かどうかを確認するのも大切です。建築士資格の有無や法人登記の有無もチェックポイントとなります。

データ形式と提出書類

最終的に提出されるデータの形式(Excel・PDFなど)や、施主や行政に提出できる形式で納品されるかを確認しておくと安心です。

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まとめ

省エネ基準への対応が義務化されつつある現代において、「外皮計算」や「一次エネルギー消費量計算」は不可欠なプロセスです。設計事務所や工務店にとっては、外注することで業務負荷を軽減し、制度対応の精度を高めることができます。
費用相場は8〜15万円が一般的ですが、内容や規模によって変動するため、信頼できる業者を選び、事前に見積もりをとることが重要です。省エネ性能を数値で証明し、快適で経済的な建築を実現するためにも、これらの計算を正確に行うことは非常に価値ある投資といえるでしょう。

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