Contents
CASBEEのチェックリストはあなたの住環境に問題がないかをチェックする上で便利なツールです。誰でも簡単に、5分〜10分であなたの住環境をスコア化でき、今の自分の状況を把握することができます。客観的な視点で診断・確認することができ、自分の住む家を見直すきっかけを得られます。
5種類のCASBEEチェックリスト
CASBEEのチェックリストは5種類用意されています。
- レジリエンス住宅チェックリスト
- すまいの健康チェックリスト
- すまい改修チェックリスト
- コミュニティの健康チェックリスト
- 高齢期住まいチェックリスト
それぞれが異なる目的や性質を持つものなので、目的に合わせてチェックしてみると良いでしょう。どのチェックリストも10分程度の回答時間で完了することができます。また、どれも無料で使用することができるので、全て試してみてはいかがでしょうか。
レジリエンス住宅チェックリスト
出典:レジリエンス住宅チェックリスト より
レジリエンスとは、外部から受ける力や影響に対する「しぶとさ、強靭さ、回復力」を意味する言葉です。私たちの「住まい」についてもレジリエンスを考える必要があります。住まいの「レジリエンス」を高めるということは、普段は安全で健康的に暮らせるようにすること、そして災害時には私たちが受ける被害を小さくし、また素早く回復できるようにすることです。
レジリエンス住宅チェックリストは、現在のお住まいにどのような健康リスクや災害リスクがあるのか、どのような備えが必要かに「気づく」ことを目的としています。住まいにおけるリスクや備えについて「気付く」ことを目指したチェックリストです。
「レジリエンス」とは、「回復の力」「適応力」を意味する言葉です。住まいの建物の性能と住まい手の暮らし方を対象に、平常時の「免疫力」、災害発生時の「土壇場力」、災害後の「サバイバル力」という3つの観点から「住まいのレジリエンス度」を確認します。
それぞれには、個人や家族だけでなく、地域の方々と一緒に備える「連携力」も含まれます。チェック項目は全 42 項目で、10 分程度で回答できます。住まいのリスクや備えが一目でわかります。
すまいの健康チェックリスト
CASBEEの「すまいの健康チェックリスト」では、あらゆる住宅タイプに対応できるように設定されており、ご自宅が戸建住宅・集合住宅のどちらであっても評価が可能です。
自宅が健康に影響を与える要素を見つけることができ、改善点を見つけることができるかもしれません。自宅での日頃の生活を振り返りながら、気づいたことを部屋ごとに回答していきます。家族全員にとって問題点がないかを回答します。
すまい改修チェックリスト
すまい改修チェックリストは、住宅の改修によって既存住宅の耐震性、省エネ性、バリアフリー性などがどれくらい改善するかを簡易に評価し、わかりやすく示すツールです。改修時にすまい改修チェックリストを活用することで、住まいの環境性能を向上させるために取組むべき課題が明らかになります。それにより、優れた改修につながることが期待されます。
すまい改修チェックリストでは「すまいを快適・健康・安心にすること」「エネルギーを大切に使えること」「すまいを長く使い続けられること」の3区分について、全17の評価項目をレベル1から4までの4段階で評価します。
区分 | 評価対象 | 項目数 |
1.すまいを快適・健康・安心にする | 断熱性能、適切な空調計画、室内空気環境への配慮、バリアフリーへの配慮、ヒートショック対策 | 7 |
2.エネルギーを大切に使う | 断熱性能、設備の省エネ性能、発電設備等の有無 | 7 |
3.すまいを長く使い続ける | 耐久性、耐震性、維持管理の容易さ | 3 |
評価結果は、3 区分毎と全17項目の平均スコア、区分毎の改修前後の改善効果について、レーダーチャートや棒グラフで表示され確認することができます。
コミュニティの健康チェックリスト
コミュニティの健康チェックリストは、地域にもける健康面の問題点に、居住者が事前に気づくための簡易診断ツールです。すまいのための「CASBEE健康チェックリスト」のコミュニティ版として開発されました。こちらはダウンロードソフトです。
チェック項目はあらゆる地域に対応できるように設定しているため、都心部であっても地方であっても評価可能です。コミュニティの健康チェックリストは、地域の「生活環境の障害や不安」や「あなたの普段の活動」に関するチェック項目に答えるだけで、健康に影響を与える要素を見つけることができます。
チェックリストの概要
1,昨日阻害要因の除去 | ・暑さ寒さ ・空気汚染 ・騒音 ・段差・バリアフリー ・交通事故 |
2,参加・活動促進要因の充足 | ・生活サービス施設 ・公共交通機関 ・公園・広場 ・交通地域活動 |
全国10,000人に対して行ったアンケート調査に基づき、自宅の地域の健康ランキングを知ることができます。
高齢期住まいのチェックリスト
高齢期住まいのチェックリストは、自宅が「高齢期になったときに対応できる住宅かどうか」を診断できるチェックリストです。高齢期になっても、自宅で豊かな自立した生活を続けるためには、自分や家族の体の変化を意識し、早めの住まいの改善をすることが必要です。また、住まいの将来像を家族と共有しておくことも重要になります。
まずは、住まいの問題点に気づくことが最初のステップになりますが、高齢期の自分や家族をイメージするのは難しいものです。高齢期住まいのチェックリストでは、場所や項目で分類された31の質問に答えることで、住まいの高齢期対応状況が診断できます。