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Webプログラムなら省エネ計算を無料で行えます
省エネ計算に関するソフトは多数あります。無料・有料のものも併せてご紹介します。

最近の省エネ計算ソフトの主流は「Webプログラム」になっています。多くのWebプログラムがある中でも、親元である国土交通省が制作しているWebプログラムであれば、頻繁に行われる制度改正にもリアルタイムで対応しており、自分で定期的に更新・改正をチェックする必要もありません。
常に最新の制度に対応した状態で利用できるのがメリットです。この省エネ計算ソフトは無料で使用することができます。建築物省エネ法の管轄省庁である「国土交通省」が開発に協力しているので、もっとも信頼が厚いソフトといえるのではないでしょうか。
メリット
また、この「Webプログラム」は無料で利用できるのが最大のメリットです。Webプログラムの中にも多くの機能がありますが、このすべてが無料で利用できるのです。一定期間を過ぎると有料だったり、無料では機能制限があるソフトと違い、常に全て無料で利用でき、安心して利用することができます。
デメリット
この無料プログラムのデメリットは、入力時に必要になる「数値の把握」や「根拠資料の準備」は自力で行わないといけないということです。省エネ計算は専門性が高い内容なので、ソフトに入力する値を出すこと自体が難しい場合もあります。
「WEBプログラム」は使用用途によってソフトが異なる
このWebプログラムは使用用途によって異なるものが用意されています。目的や評価方法によって使用する計算ソフトが異なるので、ご自分の利用目的に合った省エネ計算ソフトを利用しましょう。
住宅の省エネ計算を行う場合
住宅の省エネ計算を行う場合は「住宅に関する省エネルギー基準に準拠したプログラム」を利用します。住宅用の計算プログラムは総合的な住宅の消費エネルギー性能を計算できるだけではなく、窓や外壁など建物外皮の性能を計算することも可能です。また、地域ごとの気候特性に対応した計算プログラムも用意されており、地域に合わせた計算が可能です。戸建住宅だけではなく集合住宅用の計算ソフトもあり、マンションやアパートなど、建築種別ごとの計算も可能です。
非住宅の省エネ計算を行う場合
標準入力法で行う場合
「建築物のエネルギー消費性能計算プログラム(非住宅版)」を利用します。「建築物のエネルギー消費性能計算プログラム(非住宅版)」は建築物省エネルギー法で規定された非住宅建築物の省エネルギー基準(平成28年度基準)への適合性を判定するものです。
予め用意されている「外皮・設備仕様入力シート」に設計した建築物に関する情報を入力し、プログラムにアップロードすると、当該建築物の「設計一次エネルギー消費量」と法律で規定された「基準一次エネルギー消費量」の値を得ることができます。
モデル建物法で行う場合
「モデル建物法入力支援ツール」を利用します。モデル建物法は、事前に計算に必要な数値の根拠となる資料を用意し、必要な数値を入力したり項目を選択したりする必要があります。
予め用意したExcelやCSVファイルを利用します。標準入力法ほど細かい入力が必要ないため、比較的手軽に利用することができます。
民間の無料で使える省エネ計算ソフト
民間の会社が提供している、無料で使える省エネ計算ソフトをご紹介します。WEBプログラムよりも、使い勝手に重きが置かれているので、特に初めて利用する人にはこちらの方が使いやすいこともあるでしょう。ただ、機能により費用が発生することもあるので、事前によく調べて使用するのがおすすめです。
YKK AP住宅省エネ性能計算ソフト
ブラウザで利用できるので、ネット環境があれば利用できる省エネ計算ソフトです。会員登録が必要です。推奨環境のOSはWindowsのみとなっています。入力作業は選択式が多く、直感的に扱えます。1回の入力で、「外皮性能計算書」や「一次エネルギー消費量計算書」など、様々な計算書や資料の作成が可能です。操作方法の動画もあり、不明点はフォームから問合せも可能です。
また、「ZEH」や「HEAT20」といった省エネ住宅にも対応しているため高度な省エネ住宅の提案にも活用可能です。
推奨環境
YKK AP住宅省エネ性能計算ソフト
■ OS Windows 10、Windows 11
■ ブラウザ Google Chrome最新版
■ その他必要なアプリ :Adobe Acrobat Reader DC以降、Microsoft Office Excel 2010以降
※スマートフォン・タブレットでの使用は非推奨。
LIXIL省エネ住宅シミュレーション
こちらもブラウザから利用できるのでダウンロードは不要で、ネット環境があればすぐに利用開始できます。会員登録が必要ですが無料で利用可能です。
説明動画や、システムに関するヘルプデスクもあり安心して使用できます。外皮計算も一次エネルギー計算もでき、入力は選択式が多く、設備機器を選ぶだけで省エネ計算を自動で行えます。
説明義務に準じた省エネ性能説明書や、省エネ住宅提案書など、複数資料を簡単に作成することができます。
また省エネ住宅の各種認定制度や補助金等の優遇制度の申請書類として使える省エネ計算書も自動作成できます。Macにも対応していますが、利用上の注意があるので詳細の確認が必要です。
動作環境
LIXIL省エネ住宅シミュレーション
[OS]Windows:Windows8.1以降、Mac:macOS 10.14 Mojave以降
[Excel]Windows:Microsoft Office Excel2007以降、Mac:Microsoft 365 Excel(最新版)
[ブラウザ]Google Chrome(最新版)
※Macは利用上の注意点あり。
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