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近年、建築確認申請において「審査機関での審査が長期化している」という状況が全国的に顕著になっています。従来であれば数週間で済んでいた案件でも、想定以上の期間を要するケースが増え、設計者・施工者だけでなく施主側にも影響が及んでいます。ここでは、審査が滞る理由と、これから申請する上での注意点、さらに施主や依頼主への説明方法について整理します。
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審査機関で待たされている理由
申請件数の増加と審査体制の逼迫
建築確認申請は、住宅着工数や大型案件の増減に左右されます。特に都市部や再開発エリアでは申請件数が集中しやすく、審査機関の処理能力を超える状況が生じています。
一方で審査員の確保は簡単ではなく、人員不足が慢性的に続いていることが背景にあります。
法改正・基準の厳格化による審査負担増
建築基準法や省エネ関連制度の改正が続いており、審査内容は年々複雑化しています。
特に省エネ基準適合義務化の流れにより、構造だけでなく設備・断熱性能などの確認事項が増え、審査に必要な時間が長くなっています。
申請図書の不備・追加補正の増加
審査が長引く大きな要因の一つが「補正対応」です。
図書不足や記載ミスがあると審査が止まり、補正提出後に再度確認するため時間が積み重なります。
申請者側の準備不足が結果的に審査期間を延ばしてしまうケースも少なくありません。
審査機関ごとの運用差・混雑状況の違い
指定確認検査機関は全国に多数ありますが、審査スピードや運用方針には差があります。
同じ内容でも機関によって指摘事項が異なる場合があり、事前にその傾向を把握していないと補正回数が増えることがあります。
これから申請する上での注意点
スケジュールには余裕を持つ
最も重要なのは「確認済証が予定通り出る前提で工程を組まない」ことです。着工日をタイトに設定すると、審査遅延がそのまま工期・契約に影響します。申請から交付まで1〜2か月程度の余裕を見込むことが現実的になっています。
事前相談・事前協議を積極的に活用する
審査機関によっては事前相談制度があります。
難易度の高い案件(特殊建築物、構造計算適合性判定対象など)は、申請前に論点を整理しておくことで補正リスクを減らせます。
申請図書の精度を上げる
審査の遅れは補正で加速します。
図面の整合性(平面・立面・断面)、求積表、構造伏図、設備図など、提出前のチェック体制を強化することが重要です。
特に省エネ計算書類や仕様書の不足が指摘されるケースが増えています。
審査機関の選定も戦略的に行う
案件の内容によって、得意分野を持つ審査機関を選ぶことも有効です。
混雑状況や過去の補正傾向を踏まえ、早期交付が期待できる機関を検討する必要があります。
例えばこちらの代行会社では「〇〇エリアならここの審査機関が最も早い」など提案してくれます。
補正対応は即日レスポンスを意識する
補正依頼が来た際、対応が遅れるほど全体工程に影響します。
社内で補正担当者を明確にし、審査機関とのやり取りを迅速化する体制が求められます。
着工が遅れてしまう時に施主への伝え方 実例5
審査機関の混雑による全国的な遅れ
「現在、全国的に建築確認申請の審査が混み合っており、通常より交付まで時間がかかっている状況です。こちらも早く進められるよう随時確認していますが、審査機関側の処理待ちが発生しています。」
“うちだけじゃない”を伝える最もロジカルな言い訳。
法改正や省エネ基準強化で審査が厳格化している
「最近は省エネ基準などの制度変更もあり、審査内容が以前より細かくなっています。その分、確認済証の発行までに時間を要している状況です。」
あえて他人事のように振る舞う事で客観的で納得されやすい。
補正対応が発生しやすい状況になっている
「審査機関から追加確認や補正依頼が入りやすくなっており、その都度きちんと対応しているため、交付まで少し時間が延びています。ただ、安全面や法的整合性を確実にするための重要な手続きです。」
“丁寧にやってます”へ問題を変換するテクニカルな手法。
着工を急ぐより確実に進めることを優先している
「無理に急いで着工してしまうと、後で行政指摘や手戻りが出る可能性があります。今回は確実に確認を取った上で進めるため、慎重に工程を組み直しています。」
“遅れ=リスク回避”に置き換え、怒りの矛先をこちらではなく審査機関へ誘導する。
工事開始後のトラブル防止のための調整期間
「着工後に想定外の変更が出ると、結果的に工期や費用に影響してしまいます。今回の待ち時間を活かして、工事がスムーズに進むよう事前準備を整えています。」
“待ってる間も仕事してます”をアピールする。
施主対応で大事なこと
施主が不安になるのは「遅れること」よりもいつ始まるのか見えないことです。
なので最後に必ず、
・現状説明
・次の見通しを伝える
・こちらの対応策を擬態的に提示する
・こちらも被害者側というのを雰囲気で伝える
をセットで伝えると信頼が保てます。
まとめ
建築確認申請の審査長期化は、申請件数増加、人員不足、法改正による複雑化など複数要因が重なった全国的傾向です。これから申請する側は、余裕ある工程設定、事前相談、図書精度向上、迅速な補正対応を徹底する必要があります。
また施主には客観的背景と対策を丁寧に説明し、工程リスクを共有することが重要です。
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