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住宅性能評価とは、住宅の品質を客観的に評価し、一定の基準を満たしていることを証明する制度です。この制度は「住宅の品質確保の促進等に関する法律(品確法)」に基づいており、住宅の耐震性や省エネルギー性能などの10項目について評価されます。評価を受けることで、住宅の信頼性が高まり、将来的な売却や資産価値の維持に役立ちます。
住宅性能評価の10の評価項目
住宅性能評価は、以下の10の項目に基づいて評価されます。
1 | 構造の安定(耐震・耐風性能) | 地震や風に対する建物の強度を評価します。 |
2 | 火災時の安全性 | 火災が発生した際の安全性を確認します。 |
3 | 劣化の軽減 | 建物がどの程度長持ちするかを評価します。 |
4 | 維持管理・更新のしやすさ | 配管や設備のメンテナンスのしやすさを評価します。 |
5 | 温熱環境・エネルギー消費量 | 断熱性やエネルギー効率を評価します。 |
6 | 空気環境 | 室内の空気の質や換気性能を評価します。 |
7 | 光・視環境 | 室内の採光性や視界の確保を評価します。 |
8 | 音環境 | 防音性能や騒音対策を評価します。 |
9 | 高齢者等への配慮 | バリアフリー対応などを評価します。 |
10 | 防犯対策 | 侵入防止のための対策が取られているかを評価します。 |
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住宅性能評価の2つの種類
住宅性能評価には、以下の2種類があります。
設計住宅性能評価
・設計段階で建築図面などを基に評価されるものです。
・設計通りに建築されることで一定の性能が保証されます。
建設住宅性能評価
・実際に建築された住宅を検査し、設計住宅性能評価と照らし合わせて評価します。
・建築基準法などに基づいた適合性が確認され、より信頼性の高い証明になります。
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住宅性能評価を取得する5つのメリット
住宅性能評価を取得することで、以下のようなメリットがあります。
住宅ローンの優遇を受けられる
・住宅性能評価を取得した住宅は、フラット35などの住宅ローンで金利優遇を受けられる場合があります。
・長期優良住宅として認定されると、住宅ローン減税や固定資産税の軽減措置も受けられる可能性があります。
地震や災害に強い住宅である証明になる
・耐震等級の高い住宅は、地震に強いことが証明されているため、住む人の安全性が向上します。
・さらに、地震保険の割引が適用されるため、保険料の節約にもつながります。
・風害や水害への耐性が評価されることもあり、災害時の被害軽減が期待できます。
住宅の品質が保証される
・断熱性能や劣化対策など、住宅の長期的な品質が保証されるため、快適な暮らしが実現できます。
・高断熱性能の住宅は、冷暖房の効率が良くなり、光熱費の削減にもつながります。
・維持管理のしやすさが評価されることで、リフォームや修繕時の負担が軽減されます。
将来的な売却時に有利
・住宅性能評価を取得している住宅は、中古市場でも高く評価され、資産価値が維持しやすくなります。
・購入希望者に対して住宅の品質を証明しやすくなり、売却時の交渉がスムーズに進みます。
・耐震性や省エネ性能の高い住宅は、近年の住宅市場で特に人気が高まっています。
トラブルを防ぐための措置がある
・住宅性能評価を受けた住宅では、万が一のトラブル時に「指定住宅紛争処理機関」による調停を受けることができます。
・施工不良や契約内容の不履行といった問題が発生した場合、客観的な評価基準に基づいて解決を図ることができます。
・事前に評価を受けることで、施工業者の手抜き工事を防ぎ、安心して住むことができます。
住宅性能評価の申請の流れ
住宅性能評価の取得には、以下のようなステップを踏みます。
1 | 設計住宅性能評価の申請 | ・建築士やハウスメーカーと相談し、評価機関へ設計図面を提出します。 ・住宅性能評価機関が評価を行い、設計性能評価書が発行されます。 |
2 | 建築確認申請 | ・設計住宅性能評価を取得した後、建築確認申請を行い、建築基準法に適合しているか確認します。 |
3 | 建築工事の実施と中間検査 | ・設計通りに建築が進められ、施工中に住宅性能評価機関が検査を行います。 |
4 | 建設住宅性能評価の申請 | ・建築完了後に再度申請し、実際の建物が設計評価通りに施工されているかを検査します。 |
5 | 評価書の取得 | ・最終的に、建設住宅性能評価書が発行され、住宅性能が正式に認められます。 |
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住宅性能評価を取得する際の注意点
住宅性能評価を取得する際には、以下のポイントに注意が必要です。
・費用が発生する
・設計住宅性能評価と建設住宅性能評価の両方を取得する場合、それぞれの審査費用が発生します。
・評価機関を選ぶ必要がある
・住宅性能評価は国土交通大臣が指定する評価機関でのみ取得可能です。
・ハウスメーカーや工務店との連携が重要
・評価を受けるには、建築設計者や施工業者と密に連携しながら進める必要があります。
まとめ
住宅性能評価を取得することで、住宅の品質が保証され、住宅ローンの優遇や資産価値の向上、災害対策の強化など、多くのメリットがあります。特に新築住宅を購入する際には、住宅性能評価の有無を確認することで、安心して住める住宅を選ぶことができます。取得の流れを理解し、計画的に申請を進めることで、より良い住環境を手に入れることができるでしょう。
設計住宅性能評価と建設住宅性能評価の取得は、実績豊富な「エネカル」の専門家に相談しましょう
建築物省エネ法の改正により、建築物の省エネルギー性能の向上がますます重要になってきました。
しかし、設計住宅性能評価と建設住宅性能評価の取得は、専門的な知識と経験が必要とされます。
設計事務所様や建築家様で省エネ計算や省エネ適合性判定、その他補助金申請等でお悩みの方は、ぜひ「エネカル」をご利用ください。「エネカル」専門家から最大15社からサクッと見積もりを届きます。