【設計トラブル事例紹介No.1】建築物省エネ法を適合させたら、建築基準法が不適合だった!

建築物省エネ法に不適合だった

ご依頼をいただいて、計算する前から恐らく不適合が予想される計画も結構あります。

開口部が大きい単板ガラスの飲食店、断熱材や開口部の省エネ性能を抑えた老人ホームなど不適合となってしまう物件があります。

また今後改正により基準が強化されると今以上にそういった物件が増えてくるでしょう。

今回は、なんとか省エネ法に適合させようとした結果、建築基準法に不適合となってしまう本末転倒な事例をご紹介いたします。

開口部を減らしたら排煙面積が不足!

単純な対応ですが、開口部をできるだけ減らせば、外皮性能が上がり、結果の数値も良くなります。

しかし・・・

実は排煙設備だった

開口部を減らした結果、建築基準法に必要な排煙面積が不足するというミス。

結局、排煙窓は確保したまま、空調機の能力で適合にしました。

太陽光パネルを大幅に増やしたけど構造検討忘れ!

売電がなければ、評価対象となり、性能も大幅に向上されます。

しかし・・・

設備分の荷重が増えることを検討に含めておらず、構造適合性判定の交付直前でストップしました。交付していたら・・・と思うと怖い事例ですね。

こちらは、追加設備分の荷重を含めて再度検討し交付までたどり着きました。

ただし、構造計算の再検討が遅れたため・・・

基本計画もチェックしてもらう方法

以上のように、2つの法律は絡み合います。

どちらか一方が適合していても、他方が不適合という事態が発生しています。

当社であれば、2つの法律を意識しながら、サポートも可能です。

是非、省エネ計算は当サポートのご利用をご検討ください。

銀行の借り入れ、工期的な期限など、時間をかけることが難しい物件は結構あります。

意匠設計、構造設計、省エネ設計を早く仕上げても、その連携がとれなかったり、そもそも基本計画に重大なミスがあると取り返しのつかない事態となることもあるので、十分な注意が必要です。

トータル的な速さを重視する

よくあるのが、とにかく早い納期の会社に委託する。とにかく安い会社に委託するというケースです。

しかし、そういった会社は、省エネ部分は強くても、建築意匠や確認申請はさっぱりわからないということが結構あります。

その結果、紹介した内容の訂正を紹介され、そのまま突き進んでしまい結果的に、大きく手戻りということがあります。

再度計算をする費用、時間が余計にかかって、納期に間に合わなかったというお客様も見えます。

総合的なサポートの大切さここにあると言えるでしょう。

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